エドワード・ガードナー
Edward Gardner
Profile
エドワード・ガードナーは、同世代の中で最も才能のある指揮者の一人として認識されている。イングリッシュ・ナショナル・オペラの音楽監督に就任した2007年5月以来、ブリテンの「ヴェニスに死す」などの作品で高い評価を得ている。ガードナーの指揮の下、イングリッシュ・ナショナル・オペラは、「ピーター・グライムズ」、「ベンヴェヌート・チェッリーニ」「フィデリオ」など、数多くの傑出した作品を上演している。イングリッシュ・ナショナル・オペラでの九年目となる今シーズン、ガードナーは「オテロ」、「ニュルンベルクのマイスタージンガー」、「スペードの女王」などの作品を指揮する。その才能とオペラへの献身が認められ、2008年にロイヤル・フィルハーモニック・アワードの最優秀指揮者賞を、2009年にオリビエ・アワードの最優秀功労賞(オペラ部門)を受賞する。2012年6月に英女王誕生記念叙勲において、大英帝国勲章を授与される。
イングリッシュ・ナショナル・オペラでの活躍と平行し、ニューヨーク・メトロポリタン歌劇場(「カルメン」)およびミラノ・スカラ座(「ヴェニスに死す」)へのデビューも成功させ、即座に再招聘を受けている。昨シーズン、「ばらの騎士」のニューヨーク初演100周年を記念するメトロポリタン歌劇場での「ばらの騎士」連続公演を指揮。今後のシーズンでは、シカゴ・リリック・オペラへのデビューおよびメトロポリタン歌劇場への再訪が予定されている。イングリッシュ・ナショナル・オペラの音楽監督に就任する以前は、パリ・オペラ座を定期的指揮していたほか、2008年にはグラインドボーン音楽祭の再招聘を受け、ブリテンの「ねじの回転」を指揮している。
2015年10月、エドワード・ガードナーは、ベルゲン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者就任にあたり、同管弦楽団の創設250周年記念ガラコンサートを指揮する。 ベルゲン・フィルとは、2013年8月に首席客演指揮者に就任以来、数多くの意義深いプロジェクトを遂行しており、シャンドスレーベルとのレコーディングや国外ツアーも行っている。
2011年より務めているバーミンガム市交響楽団の首席客演指揮者として、2012年のロンドン・カルチュラル・オリンピアードの柿落としにおいて、ジョナサン・ハーヴェイの「世界のエトス」のイギリス初演を行ったほか、ブリテンの生誕100年を祝うバーミンガムでの「春の交響曲」およびロンドンのセントポール寺院での「戦争レクイエム」のを指揮している。現在、バーミンガム市響とは、メンデルスゾーン全曲録音(シャンドス)に取り組んでいる。
エドワード・ガードナーは、BBC交響楽団およびBBCプロムスとも緊密な関係を築いている。2011年、BBCプロムスの最終公演を指揮。その模様は世界中にライブ中継された。翌2012年、BBCプロムスの第一夜を指揮。さらに英国では、フィルハーモニア管弦楽団、ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団、エイジ・オブ・インライトメント管弦楽団も指揮している。若い音楽家の指導にもあたっており、バーミンガム市響、バービカン・ユース・オーケストラ、ジュリアード音楽院を指揮しているほか、2002年にはハレ・ユース・オーケストラを創設。2014年9月、王立音楽アカデミーの指揮科より、「マッケラスの指揮者椅子」職に新たに任命された。
英国外では、2014/2015年シーズン以降、オランダ放送フィルハーモニー管弦楽団、ベルリン・ドイツ交響楽団、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス、フランクフルト放響、ミラノ・スカラ座管弦楽団、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団、スウェーデン放送交響楽団、デンマーク国立交響楽団等を指揮する予定である。また、最近のシーズンでは、ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団、NHK交響楽団、メルボルン交響楽団、トロント交響楽団、モントリオール交響楽団、ヒューストン交響楽団、セントルイス交響楽団、国立芸術センター管弦楽団オタワ、マーラー・チェンバー・オーケストラ、ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団、フランス放送管弦楽団、聖チェチーリア国立管弦楽団等と共演した。
シャンドス・レコードの専属アーティストとして、メンデルスゾーン、ウォルトン、ルトスワフスキ、ブリテン、ベリオの声楽曲および管弦楽曲、さらにイングリッシュ・ナショナル・オペラと、ヴェルディのマクベスをリリースし、絶賛されている。また、EMIレコードでも数多くのCDをリリースしており、エーテボリ交響楽団(アリソン・バルサム:トランペット)、アカデミー・セント・マーティン・イン・ザ・フィールズ(ケイト・ロイヤル:ソプラノ)、イングリッシュ・ナショナル・オペラ管弦楽団(ケイト・ロイヤル:ソプラノ)等を録音している。
1974年グロセスター生まれ。ケンブリッジと王立音楽院で教育を受けた。王立音楽院でコリン・メッターズに師事する。2000年に卒業後、ハレ管弦楽団でマーク・エルダーのアシスタントを務める。三年後、グラインドボーン・ツアー・オペラの音楽監督に任命され、三年間、その職務を遂行した。
2021/22年のシーズンよりロンドン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者に就任する予定。
Chief Conductor of the Bergen Philharmonic since October 2015, Edward Gardner has led the orchestra on multiple international tours, including performances in Berlin, Munich and Amsterdam and at the BBC Proms and Edinburgh International Festival. Edward was recently appointed Principal Conductor Designate of the London Philharmonic Orchestra, with his tenure commencing in September 2021. In demand as a guest conductor, the previous two seasons saw Edward debut with the New York Philharmonic, Chicago Symphony Orchestra, Rundfunk-Sinfonieorchester Berlin, Wiener Symphoniker and the Royal Opera House in a new production of Káťa Kabanová (praised as a ‘magnificent interpretation’ by The Guardian); while returns included engagements with the Gewandhausorchester Leipzig, Philharmonia Orchestra and Orchestra del Teatro alla Scala di Milano. In April 2019, he conducted the London Philharmonic Orchestra at the Lincoln Center in New York. The 2019/20 season sees Edward appear at the Royal Opera House — for a revival of Benoît Jacquot’s production of Werther — and Metropolitan Opera for performances of Le damnation de Faust. In London he conducts the London Philharmonic Orchestra in four concerts across the season and brings the Bergen Philharmonic to the Royal Festival Hall with their acclaimed Peter Grimes. He finishes the season by taking the Bergen Philharmonic on their first ever tour to China. Guest conducting highlights include performances with the San Francisco Symphony, Deutsches Symphonie-Orchester Berlin, Finnish Radio Symphony Orchestra and Montreal Symphony Orchestra. Music Director of English National Opera for ten years (2006-15), Edward has an ongoing relationship with New York’s Metropolitan Opera where he has conducted productions of Carmen, Don Giovanni, Der Rosenkavalier and Werther. Elsewhere, he has conducted at La Scala, Chicago Lyric Opera, Glyndebourne Festival Opera and Opéra National de Paris.